心で手折られた黄色いスターチス 今日も綺麗だったよ
わたしが思ったよりも、 すき は無責任なものだった。
どちらにしても、無責任で
泡は目の前でパチリと弾けて きえた
そうだよね、そのスタトロは、アリーナ後方とバクステ側のスタンドの人たちのためのものだから、彼はずっと私たちに背中を向けていた
彼の後ろの女の子たちの「こっち向いて」をひしひしと感じ取りながら、それでも尚、わたしたちに背中を向けていたことに、
わたしはすごく感動して、嬉しかった
ステージに立つ彼は、目的があってステージに立っているのだ。
そして、彼は間違いなくステージの上の人だった。
なんだか少し近く、感じてしまっていたことに恥ずかしくなった 猛烈に、反省した
雲の上ではなく、地に足をつけて生きている彼だから。
突然、飛ばれると ヒュウ と喉元が音を鳴らすように、突然突きつけられる、お前は違う。
馬鹿な恋をしてしまった
わたしの すき に責任なんて少しもないのに
彼を雲の上として愛している周りの女の子たちの中で、ものすごく申し訳なくなった。
わたし、なにしにここに来ているんだろう・・
わざわざ距離感をバグらせるために、ここに来たのだろうか。ちがう
違っていて、彼は今回も伸びやかで美しく、ずっと黄色に輝いてステージに立っていた。
少しの仕草も、自然に受け入れられる振り付けのようで、今日も美しい人だった。
今日も美しい人だった。
わたしはステージで黄色く輝く美しい彼を見るために大阪城ホールへ来た。
過去も思い出がたくさんある大阪城ホールだった。わたしはきっとこの公演のことを、ほかのものよりも覚えていると思う。
スタトロで見る背中が、あんなに美しかったこと、ない。だから演者としての彼の全てを信じようと思った 私たちに、もう何の心配もいらないんだね。
初めて、ほんの少しだけ、公演が終わった時に安心してしまった。本当に憎い 自分が
だけどこれ以上見ていたら、
わたしの現実を、嬉々として選んだ手元の黄色いドライフラワーを、
物足りなく感じてしまいそうだったから
黄色は、彼の色だから
いつでも輝く色であってほしい
あなたを輝かせるための黄色になりたい
黄色を輝かせるためのわたしになりたい